インプラントの治療内容 -術前の検査-
医療面接(問診)、口腔内・歯周検査、血液・生化学検査、CT撮影
問診から始まり、レントゲン(D-Xray/パノラマ・CBCT)検査による診査・診断
医療面接(問診)で、まず、最もお困りのこと(主訴)を伺い、可能な限りこのことに対応します。
その後、必要に応じて、口腔内の状態を診査し、インプラントが適応か否かを診断します。
(ここまでの診査は健康保険適応範囲内で行います。)
インプラント適応と診断した場合、さらに詳しく検査するための資料の採取を行います。(保険適応外)
初回来院時には、健康保険適応で対応しますので、健康保険証を必ずご持参ください。
上記のCT画像診断や血液・生化学検査は、根拠に基づく診査・診断に大変重要な検査であり、
この工程のないインプラント治療は無謀と言わざるを得ません。
インプラントの治療内容 -治療の開始-
前回採取した診断用の模型、レントゲン写真、口腔内写真などを用いて、現在の顎・口腔の状態、これから行うべき治療の概要(期間・費用・インプラント以外の方法も含めた治療内容)をご説明させていただきます。
どれほど素晴らしい治療計画を立てても、そのとおりに手術が行われなければ、その計画はただの絵に描いた餅です。計画を具現化するためにはシミュレーションは必須です。
インプラントに限らず、歯科治療は口の中全体の状態が良くならないと、良い結果は得られません。 残っている歯の虫歯や歯周病の治療も一緒に始めます。
歯は、一本一本が機能しているのではなく、一口腔単位で機能しています。
したがって、総合的な歯科治療、口腔衛生管理が必要です。
多数歯の欠損だけではなく、前歯などの場合には、治療中の審美性も大切です。
当院では、もちろんそのような配慮も忘れてはいません。
歯やインプラントを支える骨や歯ぐきの手術が必要な場合はここで行います。
下記の図は骨(土台)を増やすサイナスリフトという処置の一例です。
このような処置が必要かどうかは最初の診断でわかります。
インプラントに関する習熟度の低い歯科医にはできない治療、それがボーンオーギュメンテ―ションやソフトティッシュマネージメントです。
手術後は、翌日の洗浄・1週間から10日後に抜糸、(フラップレスの場合には抜糸はありません。)その後はインプラントが骨にしっかりつく(オステオインテグレーション)のを待つばかりです。
骨移植などの付加的な治療が無ければ術後の腫れや痛みは歯を抜いた後のそれと同じ程度です。いや、もしかしたらそれより楽かもしれません。
ですが、決して不摂生は禁物です。歯ぐきからばい菌が入らないように、ちゃんと処方された薬を飲んで、医師からの指示を守ってくださいね。
インプラントが骨にしっかりつけば、いよいよ最終段階?
いいえ、ここでもう一度チェックです。 最終的な上部構造(インプラントに取り付けられる人工歯)を想定した仮の歯を装着してみます。
- 少数歯のインプラントの場合にはこの工程が省かれる場合もあります。
- 歯の形状・配列はこれでいいでしょうか?
- メンテナンスやブラッシングはしやすいですか?
- ちゃんと噛めてますか?
- おしゃべりしやすいですか?
- 大凡の見た目も気に入って頂けましたでしょうか?
などなど、ここでいろんなことをチェック、チェック、チェック!
永く快適に機能させるために最も大切なことはメンテナンスです。
装着後1週間、1ヵ月、3カ月、6カ月・・・自動車みたいって?
そうインプラントや歯科の治療はあなたの生活を快適にするための手段です。
そういう意味では車と同じ!!
車は税金、保険、ガソリン、高速代、駐車場などなど、後の経費が大変だけど、インプラント治療では医療控除が受けられるから、逆に税金が返ってきます。
治療後のインプラントのためだけの特別な事なんてありません。
歯ブラシなどのケア用品とメンテナンスの費用ぐらいですね。
でも、これはインプラントをしなくても必要なことです。